記事概要
Instagramを活用するZ世代と一口に言っても、そこには多様な価値観・嗜好性が混在しています。こうした価値観と嗜好性を整理せずに展開する対Z世代プロモーションは失敗しやすくなります。 多面的な人間関係が存在するInstagramにおいて、価値観・嗜好性からZ世代をグルーピングするために必要な観点がトライブ(SNS上に存在する共通した価値観・嗜好性を持つユーザー群)です。 本記事では、トライブの分析手法を解説し、その上でZ世代が所属する代表的な5つのトライブを紹介します。
目次
Z世代が所属するトライブの分析手法
はじめに、InstagramにおけるZ世代をトライブごとに切り分ける分析手法について解説します。
まずは上の画像をご覧ください。この画像では、同じユーザーにフォローされやすいアカウント(著名人やメディア等)を線で繋ぎ、マップ化しています。そして5つの色をつけた場所は、一つのアカウントから伸びる線の数が多いことが分かるでしょう。
これらのユーザー群がマーケットとして狙うべきトライブになります。こうしたトライブに適切な商品を適切にプロモーションできると、一人のユーザーに対してさまざまな導線から商品情報に触れる機会を創出できます。
このようにトライブは、Instagram上における実際のフォロー関係から共通の価値観・嗜好性を持った人物が集まりやすいポイントを探る形で分析していきます。
Z世代が所属する5つのトライブ
続いて、マーケットとして必要な規模を有する5つのトライブを紹介します。
各トライブについては「価値観・行動・ハッシュタグ」というリアルな情報も解説します。
ネット発マスカルチャー追いかけ関心トライブ
1つ目は「ネット発マスカルチャー追いかけ関心トライブ」であり、次のような特徴を有します。
ブームの予兆やトレンドを追い続けるため興味を持つコンテンツの幅には一定の広さがありますが、とにかく時代の先端に位置するコンテンツに敏感に反応します。
等身大ライバー ファンコミュニティトライブ
2つ目は、「等身大ライバー ファンコミュニティトライブ」です。特徴は次の通りです。
このトライブに所属するZ世代はライブ配信系のプラットフォームに関心が高く、そこからブレイクしたインフルエンサーをフォローする傾向を持ちます。また自然体のインフルエンサーを見られる投稿を好み、インフルエンサーとフランクに会話する特徴があります。
“インスタ映え盛りテク・スポット”捜索トライブ
3つ目は「“インスタ映え盛りテク・スポット”捜索トライブ」です。
このトライブに所属するZ世代はインフルエンサー本人をフォローするのではなく、自分が友達と楽しむためにペアコーデやポージングの情報に関心を示します。そしてスポットを訪問してインスタ映えのする写真を撮影し、Instagramに投稿します。ハッシュタグから分かるように、青春を謳歌することを大切にします。
“ユーズド&ストリートコーデ”発信トライブ
4つ目は「“ユーズド&ストリートコーデ”発信トライブ」です。
このトライブに共通するのはファッションへの強い興味です。特に古着やジェンダーレスファッションなどの一定のニッチさを有するカテゴリに強い関心を示します。またファッションからの派生としてコスメや音楽にも一定の関心を有しています。
同世代アーティスト・クリエイターカルチャートライブ
5つ目は「同世代アーティスト・クリエイターカルチャートライブ」です。
このトライブでは、ユーザーの中に尖ったモノへの憧れが共通して存在しています。そのため同世代の独自の世界観を有するアーティストなどをフォローする傾向があります。
Z世代のトライブを狙ってマーケティング戦略を立てる
トライブはspiceboxが提唱する独自の概念です。そしてトライブに基づくZ世代およびInstagramの分析は、まさに最先端のマーケティングだと考えています。
トライブを利用することで市場規模を確認しつつ、ターゲットとなるZ世代を解像度の高い形で理解できるのです。Z世代に対するマーケティング戦略を立てる場合は、トライブにしっかりと焦点を合わせてみてください。