記事概要
Z世代に対するマーケティングを成功させるためには、「トライブ」に基づいてInstagramを分析する必要があります。トライブは「SNS上に存在する共通した価値観・嗜好性を持つユーザー群」を指す概念です。
本記事では、Z世代に大きな影響力を持つトライブの中心に位置するインフルエンサーの見つけ方と具体例を紹介します。 こうしたインフルエンサーを見つけて、彼らを起点にプロモーション活動を展開するのがZ世代攻略の鍵になります。
目次
各トライブにおけるインフルエンサーの見つけ方
早速、Z世代に対するマーケティングの鍵となるトライブごとのインフルエンサーの見つけ方を解説します。あわせて、一般的なインフルエンサーマーケティングの課題を解決するポイントも紹介します。
ユーザーが実際にフォローしているインフルエンサーを見つける
実は、Instagramのトライブにおけるインフルエンサーを見つけるために、センスや独自の感覚は必要ありません。トライブに所属するユーザーが実際にフォローしているインフルエンサーを、地道に探していくだけなのです。
ここでポイントになるのは、「実際にフォローしている」という点です。一般的なインフルエンサーマーケティングの課題を解決するために必要な要素となります。
インフルエンサーマーケティングの課題をトライブが解決
このSNS全盛の時代に、多くの企業がインフルエンサーマーケティングを成功させられないのは、次の課題につまずくためです。
「インフルエンサーのフォロワーが自社の商品に共感してくれるか分かりにくい」
商品内容および世界観がインフルエンサー自身の性別・年代・世界観・投稿内容と合致していても、それが同様にフォロワーと合致するか分からないのです。このつまずきに基づく極端な失敗例としては、20代の女性アイドルに化粧品のプロモーションを依頼したところ、そのアイドルのフォロワーは20〜40代の男性ばかりだったというケースが挙げられます。
しかしトライブ分析からインフルエンサーを見つけると、この課題につまずくことはなくなります。なぜならば、分析によりトライブを構成するユーザーに共通する価値観が見える化されており、その上で実際のフォロー関係からインフルエンサーをピックアップできるためです。
3つのトライブにおけるインフルエンサーの具体例
トライブを分析して所属ユーザーの共通の価値観を把握し、その上で実際のフォローに基づいてインフルエンサーを見つけます。するとエンドユーザーに対する商品のリーチ効率を最大化できることが分かりました。
ここでは具体的なプロモーション活動を念頭に置きながら、Z世代が所属する次の3つのトライブにおけるインフルエンサーを確認していきましょう。
- ネット発マスカルチャー追いかけ関心トライブ
- “ユーズド&ストリートコーデ”発信トライブ
- 同世代アーティスト・クリエイターカルチャートライブ
以下では、3つのトライブに所属するユーザーの特徴を簡単に解説し、実際にどういったカテゴリに属するインフルエンサーがフォローされているのかを紹介します。
ネット発マスカルチャー追いかけ関心トライブ
このトライブに所属するユーザーは、ブームの予兆やトレンドを追うことに強い関心を示します。そのため、世間一般に大きなブームを起こすきっかけが生まれるようなABEMAやネット番組を好みます。
こうしたトライブでは、次のような人物がフォローされる傾向があります。
- 若手俳優・若手女優
- アイドル
- ネット番組に出ている人物
そしてユーザーは、インフルエンサーが発信する次のような情報に強い関心を示します。
- ネット番組等での活動の様子、裏側
- オフショット
このトライブに所属するユーザーは流行のコスメやファッションにも関心を持っているので、上述のインフルエンサーを通してコスメやファッション等の商品をプロモーションしていくのが一つの軸になります。
“ユーズド&ストリートコーデ”発信トライブ
続いて紹介する「“ユーズド&ストリートコーデ”発信トライブ」に所属するユーザーは、古着やジェンダーレス系といった一定のニッチさを有する
ファッションに強い関心を有しています。
このトライブでは、次のような人物がフォローされる傾向があります。
- Instagram上のファッションインフルエンサー
- ダイエットインフルエンサー
- フィットネスインフルエンサー
興味深いのは、ファッションに関連する体型の悩みを解決するようなダイエット・フィットネスのジャンルで活躍するインフルエンサーがフォローされている点です。そしてユーザーは、インフルエンサーが発信する次のような情報に興味を示します。
- コーディネート投稿
- 普段の生活の様子
- 体型維持の食事
- フィットネス情報
そのため、これらの発信情報に絡めて古着趣味やジェンダーレス的な価値観に紐付いた商品を発信すると、ユーザーの好意を獲得できる可能性が高まります。Z世代は商品の裏にある思想や価値観にも敏感に反応するので、それらもプロモーション活動に含めていきましょう。
同世代アーティスト・クリエイターカルチャートライブ
最後に紹介する「同世代アーティスト・クリエイターカルチャートライブ」に所属するユーザーは、同世代のアーティスト・クリエイターが発信する尖ったモノや価値観に強い関心を有しています。
このトライブでは次のような人物がフォローされます。
- YouTuber
- 写真・動画クリエイター
- アーティスト
そしてユーザーは次のような情報を好みます。
- 尖った思想・価値観
- 尖った人物のオフショット
- 旅行や筋トレといった自分を高める活動の様子
このトライブに対してプロモーションを実施するためには、尖った思想や価値観を体現するようなストーリーを組み立てると効果的です。それがインフルエンサーの思想およびユーザーの思想と共鳴すると、商品への認知および好意を促します。
トライブごとに最適なインフルエンサーを活用しよう
spiceboxでは、トライブという独自の概念を用いてZ世代に対するマーケティングを成功させるノウハウを持っています。本記事で紹介した通り、トライブ分析によりユーザーに共通する価値観と、実際にフォローされているインフルエンサーが見つかります。
これらの情報を確認した上でプロモーション戦略を構築すると、Z世代の持つ購買インサイトをくすぐることができるのです。インフルエンサーを活用したZ世代マーケティングのトライアル方法は、こちらの記事でも解説しているので読んでみてください。