[ ウェビナーレポート ]
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【1ヶ月で売上急伸】売上の裏側にある、
“態度変容”をつくる戦略的インフルエンサー施策とは?
ウェビナーレポート
2025.12.23 (火)
- インフルエンサー
概要
カシオ計算機様のご担当者をお招きし、新商品のAIペット「Moflin」のローンチにおいて実施した、Instagram/YouTubeでのインフルエンサー施策について、対談形式で深掘りします。
本施策では、売上貢献の裏側にあった「態度変容をつくる」ことを軸にした、戦略的なインフルエンサー施策がありました。
SNSビッグデータから導いたターゲットの情緒理解、トライブ分析にもとづくインフルエンサー選定、行動変容を促す投稿ディレクションなど、成果につながった実行プロセスをわかりやすくお伝えします。
「なんとなくインフルエンサー施策をしている」から脱却し、
売上につながる“構造づくり”としてのインフルエンサー活用を学びたいマーケターの方におすすめの内容です。
登壇者
-
株式会社スパイスボックス
ビジネスプロデュース局
フィールドセールスユニット リーダー
田口陸斗 -
【ゲスト登壇】
カシオ計算機株式会社
ブランドコミュニケーション本部 時計宣伝部
稲月麻衣様
目次
本セミナーでは、カシオ計算機株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:高野晋)の担当者を招き、新商品のAIペット「Moflin」のローンチ時に実施した、Instagram/YouTubeでのインフルエンサー施策について、対談形式で詳しく解説します。
本日のポイント
- SNSで共感を集めるための「トライブマーケティング」のロジック
- インフルエンサー選定の鍵となる「重複接触」というキャスティング設計
- 「保存数」や「ENG数」だけでなく、「態度変容」をKPIに置く重要性
Moflinについて

【背景】なぜスパイスボックスに相談したのか?
まず、課題としては以下の3点でした。
①高価格帯とニーズの不透明さ
販売価格が59,400円と高額であることと、6,000台という販売目標に対して、
実際にどれだけのニーズがあるのかが全くわからなかった。
②製品理解の難しさ
見ただけでは商品の良さが伝わりにくいため、深く商品理解をしていただかないと価値を感じにくい製品であること。
③ユーザーに響くインフルエンサー施策
過去にも何回か実施をするものの、表面的な数値しか追うことができず、実際にユーザーの心に響いているのかが不透明であったこと。
上記の課題に対し、スパイスボックスとしては「興味関心」「理解」のファネルに力を入れていこうと整理しました。

その上で、より多くのインフルエンサーに投稿いただくのではなく、投稿を見た生活者がしっかりと自分ごと化してもらい、商品に必要性を感じてもらうことをゴールにいくつか提案をしました。
「属性」ではなく「トライブ」で考える
トライブ(tribe)とは、日本語で「民族」や「部族」を意味する言葉です。
SNSの普及により、性別や年齢といった属性による価値観の違いは薄れつつあり、人々は趣味や嗜好を軸に緩やかにつながり、コミュニティを形成するようになっています。
その結果、性別や年齢だけでセグメントしたり、単一のメッセージで一括してコミュニケーションを図ったりする手法は、以前ほど共感を得にくくなっています。
スパイスボックスでは独自の分析手法を用いて、ソーシャルトライブ調査を行い、「Moflin」周辺にはどんなトライブがあるのかを把握して施策に活かしていきました。

カシオ計算機さまからいただいていたデモグラ情報とも照らし合わせながら、最終的には「寂しさを埋めたい人」ではなく「自分らしさを充実させたいという意向が強い人」が集まるトライブに絞りました。
そして同時に、「重複接触」を活かしたコミュニケーションを提案しました。
マス広告やデジタル広告では、同じ情報(広告)に繰り返し接触すると、かえって嫌悪感を抱かれやすい傾向があります。一方で、インフルエンサー施策のように、異なる切り口や情報源から複数回情報に触れることで、好意度や購入意向が高まるというデータも示されています。
そのため、リーチを重視して広告が当たる人を増やしていくのではなく、情報が重複して当たるように設計することが多いです。

態度変容を生むディレクション
本商材の場合は、以下の3点を意識してディレクションを実施しました。
①機能をメインで語らせない
スペックではなく、Moflinと暮らす時間や空間を描くことで、実際の使用イメージを訴求していただくようにしました。
②冒頭の3秒が勝負
ひと目で心を掴むMoflinのカットを入れるようお伝えしました。
③懸念点の払拭は動画外で対応
モーター音やお手入れについての説明は、情緒的な動画にはマッチしないため、テキストやコメント欄で解消するよう設計しました。
実際に、スパイスボックスのプロデューサーさんご本人がMoflinを飼育してくださる機会がありました。
一緒に暮らす体験を通して、表面的な機能理解にとどまらず、Moflinが暮らしの中でどんな存在になるのかといったところまで、深く理解していただけたと感じています。
その状態でインフルエンサーの方々へのオリエンテーションを行っていただけたことは、今回の取り組みにおいて非常に大きな価値でした。
プロデューサーさん自身の実体験に基づいた言葉で共有されたことで、Moflinの魅力や空気感がブレることなく伝わり、結果として納得感のある発信につながったと思っています。
この点については、個人的にもとても満足度の高いプロセスでした。
カシオ計算機担当者様より

施策の成果
KPIの設定にあたっては、過去にカシオ計算機さまが実施したプロモーション実績と、スパイスボックスにおける類似商品での取り組み実績の両方を参考にしました。

大幅なKPI達成を記録しました。
今回の取り組みでは、本コンテンツに接触した生活者と、接触していない生活者の間にどのような違いが生まれているのかを確認するため、「態度変容調査」を実施しました。「認知」や「利用意向」の項目でとくに顕著な結果(上図右数値)が出ました。
今回の施策では、「保存数」がKPIに対して4,000%という非常に高い数値を記録しました。
保存というアクションは、「いつかMoflinを迎え入れたい」「あとでもう一度見返したい」といった、将来的な関心や検討の意思を含んだ行動だと捉えています。多くの方に保存していただけたことは、とても嬉しく感じています。
カシオ計算機担当者より

投稿についたコメントを見ていくと、購買意欲の高まりが感じられる反応が散見されました。
定量的な数値だけでなく、こうした生活者の言葉からも、コンテンツが前向きな関心を喚起できていたことがうかがえます。
また、施策実施期間中には、Googleでの検索ボリュームが増加していることも確認できました。
別プロモーションも動いていたため、本インフルエンサー施策だけの影響とは言い切れませんが、SNS上の反応にとどまらず、能動的に情報を探す行動へとつなげられた点は、今回の施策の成果の一つだと考えています。
上記の成果に加え、今回のインフルエンサーさんの投稿が、ある種の“お手本”のような役割を果たしたのではないかとも感じています。
その影響もあってか、実際にMoflinを購入してくださった方々が、自発的にご自身の暮らしの中でのMoflinの様子を投稿してくださるケースが見られるようになりました。
自然発生的に広がっていった点や、UGCにつながっていることからも、今回の施策は「やってよかった」と素直に思える取り組みになりました。
カシオ計算機担当者より
Q&A
Q.「認知」~「ほしい」までにはかなり大きな壁があるように感じますが、壁を乗り越えるにあたり施策設計でこだわった点はどこでしょうか?
ターゲットの理解が最も重要なので、ユーザー視点だと商品がどのように見えるのか? トライブ内ではどんな投稿がエンゲージメントを獲得しているのか? など細かく見ました。
また、投稿を見ただけでMoflinのいる生活を“自分ごと化”できた点も良かったと考えています。「Moflinがいる生活って楽しそう」「Moflinがいる生活にちょっと憧れるかも」という気持ちになっていただけたことが、購入にも繋がったんだろうと思います。
Q.インフルエンサーの投稿は広告としても使用したのでしょうか?
一部のインフルエンサーさんの投稿を活用していますが、すでにトライブ内の方々を起用しているため、ターゲットとの自然な接触が可能でした。そのため、大規模なAD配信に多額の予算をかける必要はありませんでした。
もちろん、施策ごとに「キャスティング費用に重点を置くのか」「AD配信にも注力するのか」は変わってきますので、都度ご相談しながら、最適なバランスで対応できるようにしています。
今後の展望
これまでの取り組みから、高齢の方からの需要の高まりや、ペットロスをきっかけにMoflinを迎えいれていただいた方、また、ひとり暮らしや住宅の状況などの理由からペットを飼えない方など、これまで想定していなかった新たなユーザー像も見えてきました。一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、アプローチ方法を考えていきたいと思います。
また、イギリスやアメリカへの海外展開も実現しました。Moflinが多くの方にとって愛されるよう、引き続き丁寧に向き合っていきたいです。
カシオ計算機担当者より
スパイスボックスとしても、引き続き本質的な提案をパートナー視点でご支援していきます。
SNS上に存在するトライブの紐解きからはじめ、接触回数を意識した設計を行い、さらにSNS上の数値だけでなく態度変容までを丁寧に追っていく。そうした一つひとつの点に向き合うことで、インフルエンサー施策はより効果を発揮しやすくなると感じています。
今回の取り組みが、これから施策を検討される皆さまにとって、少しでもヒントや示唆になれば幸いです。
もしご相談ごとなどがありましたら、ぜひスパイスボックスまでお気軽にお問い合わせください。

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